20231216_GO沖縄 GOユニゾン

・日記
沖縄まで遠征してしまった……。いくらUNISON SQUARE GARDENが自分にとって特別だとしても、さすがにもうしないと思う。交通費だけで宿泊費が他の遠征に比べて倍くらいかかったし。特別なバンドが解散することになったけどチケットが沖縄しかもうねえよ……みたいな事態にでもならない限り。


それはさておき。

まず会場の方、ライブハウスがあるコザ・ミュージックタウンは大阪のBIGCATが入ってる建物を半分くらいの大きさにしたようなところだった。映画館もあったし。箱の大きさはそのBIGCATよりちょっと大きくキャパ1000人程度。

那覇空港からは路線バスで向かったんだけど結構時間がかかり、一口に沖縄と言っても広い……というか細長いなと思った。あとこの土地は車必須なんだろうなとも。電車生活に慣れすぎていて、電車だけで完結していない土地で俺は暮らせない……と感じた。車を当たり前に乗れたら今後も来れると思ったけど、そうじゃないのが今後沖縄に遠征はたぶんしないなと思った理由であった。

路線バスは後部タイヤの真上の席に座ってしまい足を伸ばせないという凡ミスをやった。おかげで足が痛い。渋滞にひっかかって到着は30分くらい遅れたが入場には余裕で間に合いました。


ライブの話。

ツイートもしたけど、フロア後方にがっつりスペースがあり、かなり好きに踊ることができた。前の方は人に譲りますので、その代わりに後ろの方で毎回これくらいのスペースがあったら嬉しい。

これはインスタにも書いたんだけど、ライブで踊ってみると『Ninth Peel』のアルバム曲は裏でノれる、跳ねる曲が多くて楽しかった。「アンチ・トレンディ・クラブ」「フレーズボトル・バイバイ」とか。もちろん他のバンドと比べたらいろんなことをやってんだけど、ユニゾンの楽曲群の中ではかなりリズムの通りにノれる曲が多くて、前回と今回のツアーでこのアルバムの全容が掴めた気がするし、楽しみ方を身体で覚えることができたと思う。そんな中、新曲の「いけないfool logic」はアルバムの曲と比べても曲の情報量がめちゃめちゃで、アルバムのツアーに組み込むにはかなり骨が折れたろうなと思うんですが、「ここで会ったがけもの道」「きみのもとへ」で雰囲気作ってから披露し、すぐに「カオスが極まる」を演ることでどちらの曲も大事にしながらアルバムツアーの空気感に戻すことにも成功していたと思う。セトリ考えるの天才〜とは田淵さんが自分でも言っていることだけど本当にそう。


ところで、自分は曲のイントロなどに入るメインのリフが一番踊りたい飛び跳ねたい部分だし、サビよりサビに入る直前のセクションが一番気持ちが盛り上がって拳が上がるんですが、周りはサビで手を上げるので、わはは合わないな〜と思いながらみんなが手を上げ下げするのと入れ違いで手を下げたり上げたりしている。取る拍が表と裏で違うな〜みたいなのはもう気にならなくなったし、そもそもユニゾンのライブは結構そのへんバラバラな人が多いのも居心地悪くなりにくくてありがたい。表で取るというより曲のキメに合わせて手を上げる(手を上げるというか空中殴るあれ)人が多く、それはそれでややリズムゲームめいていておかしなものだなと思いながら、しかし曲をすでに知っている自分からすればそこでそれをやるのが一番気持ちいいのでキメに合わせて手を上げる。それはまあ、そうしなきゃいけないものでは全くないと思うので、曲知ってるからできる特権ですわ〜^^と開き直っている。ここでバンド側が手拍子やら振りやらを要求してきたらますますゲーム化するのですがユニゾンはそういうことをしないので。そういう、曲調はポップでネアカにも振り切れそうなんだけど演っている本人たちは頑固でストイックという謎のバランスがUNISON SQUARE GARDENを代わりの効かないバンドたらしめる要因の一つだと思っている。


人気の話。

バンドたらしめるもの、というかこのバンドの人気の背景には三人のタレント性もあるだろうな〜と思う。まずビジュアルが整っている上に、体格が三人ともバラバラで、シルエットだけでも誰か判別つく。メンバー三人ともに華がある。そんな人たちが自由に、楽しそうに、格好良く、ライブを観に来る人が好きな音楽を鳴らしているわけで、ケチをつけられない演奏力もあって、そりゃメンバーそのものにファンがつくよねと思う。ユニゾンのメンバーについて、「俺あの人好き」と言って、知らない人や関心がない人はいても(うわ、これはないわー)とは思う人は少ないと思うんですよね。分からんけど。自信を持って好きだと言える、というのは昨今の「推し」文化社会においてもすごく有効なものなのだと思います。加えて、好きな人同士がなんか楽しそうにしてるのってハッピーじゃないですか。これは田淵さんがどこまで狙ってるのか分かんないしあざとい部分でもあると思うんですが、田淵さんって特にアンコールでかなり斎藤さんにちょっかいかけにいくんですよね。そんで見てるとまあこっちもニコニコしちゃうんですよねあれ。でかい動物が戯れついてるな〜みたいな。書いてて思ったけど2、3曲目からちょっかいかけるようなことはまずしないのでやっぱりかなりタイミングを見計らってやってそう。あざといですね〜。セトリを含めた「こう見えたらいいよね」というセルフプロデュース力がここにも活かされてるな〜とライブが終わってから振り返っていて思います。ライブ中はただニコニコ見ています。俺は田淵さんが好きなので。

ちょっと話逸れちゃったんですけど、メンバーにそれぞれにファンがついている、ということを実感するのがSNSにおけるファンのライブレポートで、ライブレポと言ってSNSにイラストが上がるの、絵を描けるという技能もそうですが、あれってとにかく人を見ていないとできないことだと思ってて、その場に「人=推しを見にきている」人間がいればいるほど増えると思うし、ユニゾンはなんかSNSでめちゃめちゃ出てくるのでつまりそういうことなのだと思います。去年のkaleido proud fiestaのツアーくらいからその傾向はかなり強まってる感じがする。でもすごくわかるんですよね〜〜。自分が初めてユニゾンのライブ見た時もメンバーが出てきて最初に思ったのは「斎藤さん顔ちいさ!!!!!!足ほそ!!!!!!!」だったし「23:25」のアウトロで斎藤さんと田淵さんが向き合って演奏してるのにもドチャクソ萌えたし。2013年当時、実在する人物への“推し”とかそういう視線をまだ持っていなかった自分がそうだったので、推し文化が社会で醸成され個々人の中でも当たり前(当然個人差はありますが)になり始めたタイミングで、ユニゾンのライブにやってきて目撃しようものなら、好きな音楽をあんな“推せる”人がやっている…!というのは衝撃だと思うしますます沼にハマるとも思う。

曲がいい、ライブがいい、というのは当然として、人気ってそれだけじゃないよね〜という与太話でした。


最後に。

本編の最後に「Invisible Sensation」をやったんですけど、この曲かなりSHHisであり七草にちかだなと思っています。

よかったら歌詞を読んでください。

https://www.uta-net.com/song/239225/

にちかから見たら緋田美琴は紛れもなく“美しい人”なんですけど、そんなにちかも別の誰かにとっての“美しい人”になれるよ、という気持ちで俺はいつもこの曲を聴いています。あと《努力だけじゃ未来は保てない 目の前の希望を頼って拾って 重宝したら一歩先へ》とか、いやもう全部がSHHisくらいの気持ちです。


現場からは以上です。