20230326

・日記

夕方から友達と約束があるので昼のうちにたくさん音楽を聴いた。あとはスプラトゥーンしてた。

 

スカート『アナザー・ストーリー』(2022)

昨日スカートのライブを観た帰りに買ってきた。インディーズ盤から再録したアルバムのよう。踊りながら聴いた。

スカートはこれまでふんわり音源だけ聴いていて、さらりとした印象が強くてこんなに躍動感のある音楽だと思っていなかったから、昨日のライブでかなり印象が変わったし、なんか他の音楽の聴き方にも影響していきそうだな、と感じています。

 

上田麗奈『Nebula』(2021)

昨日持っているCDの整理をしながらmekakusheの『あこがれ』を流していて、音の感じは違えど内省的な雰囲気にこのアルバムを思い出したので聴き返した。透明感のある声を軸に組み立てられた作品。これまであんまり刺さっていなかったんだけど、静かに聴き直してみたら良いアルバムでした。静謐なまま色んな音が鳴っている。

CD棚に挿さっていなかったら間違いなく聴いていないアルバムだったので、買っておいてよかった。こういうことが時々あるから、他人の評判だけでCDを買っちゃうのも悪くないなと思います。

 

04 Limited Sazabys『Harvest』(2022)

自分の2022年の年間ベストを眺め直して、そういや聴いてたなと思って聴き返したやつ。普段メロコア/パンクの類はまず聴かないんですけど、このアルバムはなんかすげーいい。性急なビートで速い曲・激しい曲をガツガツと展開していくんだけどどれもキャッチー。あと「Honey」みたいな曲が挟まるのが好きです。自分はパワーポップと呼ばれるジャンルが好きなんだなとやはり思います。

アホみたいな感想ですが通して聴いてるうちに元気が出ます。しかしフォーリミの別のアルバムには特にハマっておらず。なんかこのアルバムやたらと音の粒立ちが良い気がして、フォーリミ聴くならこれで満足みたいなところがある。

 

THE NOVEMBERS『At The Beginning』(2020)

5月にヒトリエTHE NOVEMBERSの対バンがあり、それに当選したのでTHE NOVEMBERSをいよいよ聴くか~と思って最近聴いてます。このアルバムは昨日買ってきて今日が初聴きでした。め~っちゃ好き(大崎甘奈)。あんまりこの手の音楽への語彙を持ってないのでふわふわした言語化になっちゃうんですけど、暗く、破壊的なんですけど、踊れる音楽でもあり、踊れるってことはそこに肉体があるってことで、それはある種生命的なものでもあるな~みたいな。そういうことを思いました。今年Model/Actrizというアーティストのアルバムを聴いて、「なんか、いいじゃん。めっちゃ(浅倉透)」という印象を受けてから他でもインダストリアルな雰囲気を嗅ぎ取ると「いいじゃん」と感じるようになっているんですけど、このアルバムにもそういう感覚がありました。

「インダストリアル」と格好つけていますが、自分の中では「金属を扱う古い工場で鳴ってそうな音」というイメージでこの言葉を使っています。

 

BOOM BOOM SATELLITES『SHINE LIKE A BILLION SUNS』(2015)

THE NOVEMBERSの『At The Beginning』を聴いたときにこのバンドを思い出したので聴いた。このアルバム、リリース当時なんかめっちゃ評価高かったけど自分はあんまりよくわかんないや~と思っていた。わかんないや~と思いつつもたま~になんとなく聴いていたからここで思い出すことができたので、わかんないや~と思いながら聴いてるのもいいことあるなと思った瞬間でした。

それで聴いてみたら一曲目の最初のブレスでなんか猛烈に感動した。たぶん前に聴いていた『At The Beginning』に生命的なものを感じていて、このアルバムでも呼吸音という生そのものを示すような音が入っていたからだと思う。暗い空間のなかで音がふわっと立ち上る、躍動感に満ち満ちたアルバムだな、と思いながら聴き続けていたら四曲目「A HUNDRED SUNS」のイントロに強く胸を打たれた。神秘すら感じるフレーズで、生命賛歌と言ってしまいたいくらい美しいイントロだった。ここでようやくこのアルバムの自分なりの楽しみ方が分かった気がするし、当時の高評価も納得した。このアルバムは“踊れる”んですね。

 

『SHINE LIKE A BILLION SUNS』でなんか収まるところに収まったので、今日は腰据えたリスニングはこのへんで終わりにしてあとは適当に聴こうと思います。

 

 

というわけであとはなっがい蛇足なんですが、上田麗奈の『Nebula』にしろBBSの『SHINE LIKE~』にしろ、どっちかというと他人の評価から仕入れた音楽で、最初はあんまりピンと来てなかったんですけど、自分なりの聴き方が見つかると自分のモノになった感覚がします。

最近よく、この「自分のモノ(になった)かどうか」が自分の音楽体験で大事だなと思っていて、何を聴いているかよりどんな風に捉えて聴いているかを意識した方が、長く聴き続ける(と思える)音楽を見つけられるなぁ、と自分は思います。

とはいえ時間かけてそれだけを聴き込めば分かるようになるわけでもなく、今回のように別の音楽との相互作用で思い出したり、つかめてくることも多いので、まあ好きなように聴くのがいいんだろう、というのと、他人が何をどんなふうに聴いてるのかをチェックして、それに乗っかってみるのも悪い話じゃないんだな、というのが今年に入ってからよく思っていることです。

 

音楽オタク向け云々、メジャーどころ云々、というのはまあ、何処で(どういう層に)流行っているかの違いでしかなさそう……という感じですが、何を聴いてるか「だけ」を語るのも、自身のポジションみたいなものを明らかにしたいときには有効なんだろうなと思います。なので好きなバンドを並べる「邦ロック好きと繋がりたい」というタグも、最近は「仲間を見つけるのにいいじゃ~ん」と思いながら見ているし、アルバムジャケットを無数に並べて一枚の画像にするやつも、「仲間を探すのにちょうどいいのかもしれないな~」と思います。仲間だと思ってたけどそうでもなかった、というのはその後の語りで分かっていくことなのかもしれませんが、そのへんはまあ無数にあるコミュニティ内でよくあることです。